「お前、今何してんだ」
「…刑事、だけど」
「サツか。琴葉が言ってた通りか」
「今日は非番だ。それに、お袋に会うのに職は関係ないだろ」
父親と顔を合わせるのも、こうやって話すのも初めてなのに、特に違和感はない。
多分、俺と父親はそんなに多く語り合わなかっただろう。
お袋が、いなければ。
「なぁ、お袋は病気なのか」
「…あぁ。精神病は、ずっとだったらしい。でも、今寝てるのは、衰弱してるから」
「は?衰弱?」
お袋は今50代だ。いくらなんでも衰弱なんて信じられない。
「ずっと、ずっと頑張り過ぎてきたんだよ。ここ2、3年で一気にガタがきてる」
頭をよぎったのは、お袋を知っている人たちに聞いた話。
自己犠牲をしてでも我慢強いお袋のこと…。


