「た、助けてくれるわよ!だって、若頭なんだもん!! 」
場の空気が凍るとは、こう言うことを言うのかな。
ビキッと氷にヒビが入ったような音がしたと疑いたくなるほど、変わった空気感。
この子達、さっき青ざめてた男の女じゃないんだ?
あれ、と言うことはなんで他の人たちは呆れてたんだろう?
誰もが黙ってしまった空気に、女は勘違いしたのか調子を取り戻したように口を開く。
「私、若頭御用達なんだから!この女とは格が違うのよ!もちろん、おばさんともね!!」
またまた凍りついた空気。いや、今度はすぐに殺気立つ。主に2人から。
咳払いをして、2人の殺気を押さえさせ、得意気な顔をしている女に笑いかける。


