「てめぇっ!誰に口聞いて…「あははっおばさんかぁ、確かに。うんうん」こ、琴音さん…?」
心結くんのその表情の切り替えの早さには関心するよ。
でも、それは後回し。
女は私の反応が意外だったのか、少し拍子抜けしてしまったみたいだ。
「まぁ、貴方たちよりは生きてるよ。…だから、これは警告よ」
声のトーンを一気に落とし、彼女たちを睨む。
「ガキが誰の助けもなく、生きていける世界じゃないわ。貴方たちが、取り合ってた男は、命懸けで貴方を守ってくれるのかしら?」
急に雰囲気を変えたせいだろうか。
こんな私の脅しにも目に見えてわかるほど、怯えている。
まぁ、この程度の覚悟なんだろう。
彼女たちから視線をはずし、こちらも呆然としている森末さんに近づいていく。


