奈菜「帰ってきたよ〜!」
部屋でカールは旅のしおりを読んでいた









カール「あっ……あっ。」
しおりを閉めた









奈菜「見てもええよ?」









カール「………見る。」
カールはしおりを開けた









奈菜「ねね、カール。私さ昨日の夜、記憶ないんだよね。すぐ寝てた?」









カール「………昨日は、眠いから寝るねって言ってから寝たよ?」









奈菜「そか。全然記憶なくてさ〜。疲れてたんだろうなーって。」









カール「そうかもね。」









なんか、返しかた冷たいね

やっぱり変な格好で寝てたから

疲れとれてないの?

ゴメンー!









カール「大丈夫。」









………なにかあるの?










カール「今日、お前の命が尽きる日だ。……気を引き締めてな。」









あっ……そうか。








カール「……俺を信じて?見習いだけどお前の命が尽きないように、せめて修学旅行の間だけは生きさせてやるから。」
カールはガッツポーズした








奈菜「フフ。カール……。」








ありがとう……








カール「俺が命を取るのが遅れるみたいな手続きをだしたらなんとか時間稼ぎできるかもしれないけど………命を……失うのを避けるのは厳しい。」




カール「見習いで……下手くそで…頼りなくてゴメンな。俺がプロならなんとか書き換えて奈菜を生きさせてあげれたかもしれんけど。」








奈菜「ううん、そんな。」



奈菜「人間界には存在していい魂の数が決まってるって聞いたことある。人数調整やろ?そういうの部活で慣れてるから。………運命なら受け入れなきゃね?」



奈菜「ってか、死ぬってわかってたらやりたいことやりきれるし!ね?」








カールは頷いた








ダダダダダダ










野乃葉「奈菜!早く!」
野乃葉は私の部屋のドアを勢いよくあけた








奈菜「ああ。」








野乃葉「ああ、じゃなーい!」
野乃葉は私のキャリーケースを運びだした








奈菜「すみませーん!」








カールもいこ!








カール「うん………。」