ご飯のあと、シャワーを浴びて学校の準備をしていると、窓の外でピカッとなにかが光った。


──ゴロゴロゴロ


う……。


ゴクリと喉を鳴らして窓に近づく。


突然空に稲光が走って、ドッカーンとどこかに雷が落ちる音がした。


「きゃあ!」


その場にうずくまり、頭を抱える。

こ、怖い……。

そのあとも大きな音が続いて、そのたびにビクビク震えてしまう。


雷……やだ。


大粒の雨が地面を叩きつける音だけが耳に響いている。


またどこかで轟音が鳴って、今度のはさっきよりもすごく近い。


た、助けて、怖いよ……。


「綾乃?」


ドアの外から千景くんの声がした。


「……っ」


動けなくて、声まで出ないなんて……っ情けなさすぎる。


そうこうしているうちに電気が消えて、あたりが暗闇に包まれた。