「やばい、嬉しい……」 ブレスレットを高くかざして、喜びに打ちひしがれているであろう千景くん。 肩を震わせて、ほんとに嬉しそう。 そ、そこまで……? 「今までもらった中で1番。もったいなくて、つけられないよ」 「お、大げさだな」 「綾乃の手作りってだけで、もう……やばいっ。え、クッキーまで? もしかして、これも手作り?」 「う、うん……」 一応味見はしたけど千景くんのお口に合うかどうか。 千景くんはラッピングをほどいて袋の口を開けると、クッキーをひとつつまんで口へ入れた。