「うん、じゃ、それでいいよ。綾乃は一生、俺に守られてて」 「へっ?」 一生……? 「そしたらずっと、俺のこと好きでいてくれるんでしょ?」 愛でるように髪を撫でられ、ドキドキが止まらなくなる。 「他人と比べる必要なんてないよ。俺は今目の前にいる綾乃を大切に思ってる。綾乃だけのヒーローでいたい、ともね」 波のない海のように穏やかな笑顔。 千景くんの言葉ひとつひとつが胸に染み込んでくる。