せっかくのタキシードが濡れてしまっているけど、水に濡れていても千景くんの魅力は衰えることを知らない。 濡れた髪をかきあげる仕草に思わず見惚れる。 「ごめん、なさい。わたし、無我夢中で……」 「ユウくんっ!」 「ユウッ!」 男の子のご両親が血相を変えて駆け寄ってきた。 「パパ、ママ!」 ホッ、男の子もどうやら無事だったみたい。 パパに抱きかかえられて、嬉しそうに笑っている。