だめだめ、できるだけ普通に振る舞わなきゃ。 「はい、終了〜!」 「サンキュ。って、まだ真っ赤なんですけど」 「う、だって……」 わざとだ、わざとそんな風に言ってわたしをからかってる。 「キスしていい?」 「へ……?」 動揺してドライヤーを落としそうになったところに、千景くんの手が伸びてきた。