お風呂上がりの千景くんはまだ髪が濡れていて、そのうえ上半身裸。 引き締まった艶のあるお肌が目に眩しくて、直視できない。 「綾乃も風呂上がり?」 「う、うん……」 ドライヤーのスイッチを切ってテーブルに置く。 千景くんはそんなわたしのそばまでくると、髪を下から優しくすくい上げた。 うぅ……っ。 「綾乃の髪、いいにおいがする」 さっきは暗かったからあれだけど、こんなに明るい場所で顔を合わせるのは恥ずかしすぎる。