千景、くん……?


呆然としたまま立ち尽くしているわたしの目に、校門に向かって歩いて行く千景くんと水谷くんの背中が映る。


ま、まさか。


今野くんとの会話……聞かれてた?


2人の背中は角を曲がって見えなくなった。



その間千景くんは一度もわたしを振り返ることなく。



遠ざかって行く背中を見てたら、無性に胸が締めつけられた。