「いいい、一ノ瀬さん……っ! 誕生日は、おおお、俺と……っ!」 東条くんが勢いよく立ち上がった横で、千景くんが意味深にフッと笑った。 「綾乃」 「ん……?」 向かい側から千景くんの手がわたしの頬に伸びてきた。 「きれいに消えたな」 ──ドキン 「傷……」 千景くんが悲しそうに眉を下げるのを見て、あの日のことを言ってるんだとわかった。