「千景、くん……」 よかった……。 よかったよぉ。 「怖かった……っ」 「もう大丈夫だよ。俺がいるから」 「う……っ」 千景くんの胸に顔を埋めて、子どもみたいにたくさん泣いた。 その間千景くんはずっとわたしの背中を撫でて、安心させる言葉を囁き続けた。 不思議だね。 千景くんの『大丈夫』は魔法の言葉みたい……。 胸の中にすっと馴染んで、恐怖心を和らげてくれる。 抱きしめてくれる腕の強さも、伝わってくる体温も、すべてがわたしを安心させようとしているようで……心地いい。