「じゃあまた、お昼休みにね」 わたしを教室まで送り届けたあと、にこやかに手を振って去って行く千景くんの背中を、いつまでも見つめ続けた。 「はぁ」 「どうしたの? ため息なんかついて」 「あ、柚! おはよう」 「桐ケ谷のことで悩みごと?」 「べつに、そんなんじゃ……」 ニヤニヤして、わたしの言葉なんて信じていない様子の柚。 「ほらほら、正直に白状しちゃいな〜!」 「……っ」 柚には千景くんのお家に住んでることも、幼なじみだってことも話していないので、どこまで話そうかと悩む。 うむむ。