月曜日の朝、先生の計らいで新学期早々席替えをすることになった。
3年生にもなれば、ある程度の顔は知ってるはず、そう言って男女混合でのくじ引きが始まった。
出席番号順にくじが引かれ黒板に名前が書かれていく。
航平よりも愛寧の方が早く引いたので、愛寧は自分の隣が康平になって欲しいとじっと黒板を見つめ願っていた。
周りからは、一喜一憂の声が聞こえる。
航平の番が来た...心臓の音がやけにうるさく、手が冷えて少し震えてきた。
(お願いっ..!!隣がいい!!お願い!)
神様にすがってじっと航平がくじを引くのを見守った。
先生が黒板に名前を書いていく。愛寧は見逃さなかった。先生の手でよく見えないけれど、位置的には愛寧の隣なのだ。
(ああ..!!手が邪魔!もう、早く退けて!!)
先生が名前を書き終わった瞬間、愛寧の顔はぱっと花が咲いたように明るくなった。
いつの間にか閉ざしていた口は、歯を出して笑っている。
「やったー!!栗田ちゃん!!」
「良かったね〜、愛寧ちゃん!」
栗田結衣花|《くりた ゆいか》は、愛寧のクラスの中で唯一愛寧の気持ちを知っている人物だ。
生徒会副会長として、キビキビと活動している姿からは普段の穏やかな雰囲気は感じられない。
嬉嬉としてお互いに抱き合う、傍からしたらそんなにいい席に当たったのかと思っているだろう。
当たり前だ。恋をしてから早半年、2年の後半から一途に思い続けたのだやっと手に入れた隣の席。
愛寧の心は弾みまくっていいた。
ガタガタと机を移動させる音は愛寧は全く気にしなかった。視線は航平に釘付けだ。
(席に座ったらなんて話そうかな...ああ〜..もう。しっかり喋れるかな..おはよ!とか?これからよろしく!とか??)
机運びが終わり、新しい席の位置に着いた。
愛寧は1番後ろの窓側の席で航平はその右側。緊張で隣を向けないので、窓の外を見るようにして、窓に映った航平の横顔を眺めていた。
(はぁ〜..かっこいい、どうしようー話しかけられない〜.!!)
軽いため息をついて時計を見る。朝のホームルームはあと3分で終わってしまう。ちらっと航平を見ると、航平もこちらを見ていた。
目が合うとふっと柔らかく航平は微笑む。
(な、なんですか〜その笑顔は!!ダメだよ。反則!!!)
頭の中でレッドカードを5枚ほど出す。
きっと耳まで真っ赤だろう。愛寧は照れ隠しで、サッと視線をそらして授業の準備を始めてしまう。
(あ〜...馬鹿でしょ私!!目が合ったんだから、話したい〜..これがチャンス!!!)
「ふ、藤平くん。」
「ん?何?」
「こ、これからよろしくね!」
「..おう。」
3年生にもなれば、ある程度の顔は知ってるはず、そう言って男女混合でのくじ引きが始まった。
出席番号順にくじが引かれ黒板に名前が書かれていく。
航平よりも愛寧の方が早く引いたので、愛寧は自分の隣が康平になって欲しいとじっと黒板を見つめ願っていた。
周りからは、一喜一憂の声が聞こえる。
航平の番が来た...心臓の音がやけにうるさく、手が冷えて少し震えてきた。
(お願いっ..!!隣がいい!!お願い!)
神様にすがってじっと航平がくじを引くのを見守った。
先生が黒板に名前を書いていく。愛寧は見逃さなかった。先生の手でよく見えないけれど、位置的には愛寧の隣なのだ。
(ああ..!!手が邪魔!もう、早く退けて!!)
先生が名前を書き終わった瞬間、愛寧の顔はぱっと花が咲いたように明るくなった。
いつの間にか閉ざしていた口は、歯を出して笑っている。
「やったー!!栗田ちゃん!!」
「良かったね〜、愛寧ちゃん!」
栗田結衣花|《くりた ゆいか》は、愛寧のクラスの中で唯一愛寧の気持ちを知っている人物だ。
生徒会副会長として、キビキビと活動している姿からは普段の穏やかな雰囲気は感じられない。
嬉嬉としてお互いに抱き合う、傍からしたらそんなにいい席に当たったのかと思っているだろう。
当たり前だ。恋をしてから早半年、2年の後半から一途に思い続けたのだやっと手に入れた隣の席。
愛寧の心は弾みまくっていいた。
ガタガタと机を移動させる音は愛寧は全く気にしなかった。視線は航平に釘付けだ。
(席に座ったらなんて話そうかな...ああ〜..もう。しっかり喋れるかな..おはよ!とか?これからよろしく!とか??)
机運びが終わり、新しい席の位置に着いた。
愛寧は1番後ろの窓側の席で航平はその右側。緊張で隣を向けないので、窓の外を見るようにして、窓に映った航平の横顔を眺めていた。
(はぁ〜..かっこいい、どうしようー話しかけられない〜.!!)
軽いため息をついて時計を見る。朝のホームルームはあと3分で終わってしまう。ちらっと航平を見ると、航平もこちらを見ていた。
目が合うとふっと柔らかく航平は微笑む。
(な、なんですか〜その笑顔は!!ダメだよ。反則!!!)
頭の中でレッドカードを5枚ほど出す。
きっと耳まで真っ赤だろう。愛寧は照れ隠しで、サッと視線をそらして授業の準備を始めてしまう。
(あ〜...馬鹿でしょ私!!目が合ったんだから、話したい〜..これがチャンス!!!)
「ふ、藤平くん。」
「ん?何?」
「こ、これからよろしくね!」
「..おう。」