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翌日、出社して給湯室に行くと、真由美ちゃんがコーヒーの準備をしていた。
「真由美ちゃん、おはよう」
「あ、陽菜ちゃん!おはよう!」
慣れた手つきでコーヒーマシンを操作している。
ふんわりと優しい香りが鼻をくすぐった。
「真由美ちゃん、コーヒー作れるの!?私やったことなくて…教えてもらっていいかな?」
いつも、どこかの誰かが作ってくれたコーヒーをありがたく頂戴していた。
任せきりにするのではなく、自分もできるようになりたいと思った。
「え~全然難しいことないから教えるも何も!」
そう笑いながら、準備の仕方を一から教えてくれた。
反射的にメモを取り、その姿を見てまた笑われる。
「私が業務教えてるみたいで変なの!」
「あはは。なんか、癖で。私忘れっぽいし」
無事にカップにコーヒーが注がれた。
真由美ちゃんは何カップも用意し、順に注いでいく。
「あれ?今日朝から来客あったっけ?」
「ううん?」
その返答に私は首を傾げた。
真由美ちゃんはおぼんを取り出してそこにカップを並べていく。
「行こうか!」
並んでフロアに戻ると、たっくんや日高部長が出社していた。
彼女はたっくんのデスクに歩み寄り「おはようございます」とカップを置く。
次に日高部長にも同じように。
よく見ると、出社している人にコーヒーを配りまわっている様子だった。



