帰りに 亮太と待ち合せをして。

ハンバーガーショップで 私は 美佐子の反省文の話しをする。
 
「本当に良く書けていて。先生も 美佐子が改心したと思っているよ きっと。」

私が言うと
 
「本当は、改心してないの。」

と亮太に聞き返された。
 


「どうかな。少しは 反省したと思うけど。そんなにすぐは、変われないよね。」

と私は答えた。

「まだ、大麻とか、やっているの?」

亮太は 少し怒ったような顔で 私に聞いた。
 


「大麻は 元々 そんなに やっていなかったみたいよ。でも 煙草は吸っているね。クラブにも 行っているらしいし。」


美佐子は 停学中も 夜遊びは 続けていた。
 

「何だよ。それじゃ、またすぐに 停学になるだろう。学校続ける気あるの 美佐子って。」

亮太の呆れた言葉に 私は 少しムッとした。


美佐子のことを 何も知らない亮太に、美佐子を 批判してほしくない。
 


「リョウ 美佐子のこと 嫌わないでよ。一応、私の 友達なんだけど。」

私は強く言う。
 
「お前、いつまで 友達でいるつもりだよ。」

と亮太も 負けないで言い返す。
 

「ずっと友達だよ。リョウは 美佐子のこと 何も知らないでしょう。そういう言い方 しないでよ。」

私は、本気で怒っていた。
 

「そうかよ。じゃ ずっと美佐子と付き合って ヒロも 停学にでも なればいいだろう。」

亮太も 怒った口調で言う。
 

「ひどい事 言うんだね。リョウは 私のことなんか 何にもわかってない。」

私も 強く言うと、
 

「俺は、ヒロが大事だから 言っているんだろう。ヒロの方こそ 俺の気持ち 全然わかってないじゃん。」

と亮太も言い返す。
 


「リョウ 最近 エッチなことばっかりして。デートだってしてないし。私のこと 大事になんか 思ってないじゃん。」

と言うと 私は そのまま亮太を残して、一人で店を出た。
 


亮太が 追いかけてくるかと 何度も振り返りながら 私は 走って駅に向かう。


初めての喧嘩。



亮太は、私を追っては来なかった。