「浩子―。暇だよ。助けてくれー。」

と美佐子からは、頻繁に電話が入った。

「もうすぐ期末で 大変だよ。美佐子 毎日 何しているの?」

笑いながら、私が答えると、
 


「反省文書いたり、小説読んで、感想文書かされたり。もう飽きた。」

と美佐子は言う。
 
「作家みたいだね。美佐子、自伝とか書けるんじゃない。」

私がケラケラ笑うと
 
「他人事だと思って。」


と美佐子は 不貞腐れた声で言った。