そのまま、私達は 真剣に勉強をした。


一時間が過ぎた頃、
 
「あー、疲れた。」

と言って、亮太は こたつに寝転んだ。
 
「何か、嘘みたいに集中できたね。」

私もペンを置いて言う。
 

「俺達、案外、真面目じゃない?」

と亮太は言って、私の隣に 移動してきた。
 
「リョウ、狭いよ。」

困って言う私に、
 
「少し、休憩。」

と言うと、亮太は 私の肩を押し倒して、並んで横になる。


そして、そっと私を、胸に抱き寄せた。


「ヒロ。」

と言って、私の髪を撫でる亮太。

私の心は 甘い幸せと 優しい不安に包まれる。



誰かに抱きしめられるって、こんなに心地良くて。

こんなに温かいことを、私は知らなかった。
 

「リョウ。」

亮太への 愛しさが 込み上げて 私は 亮太の胸に 顔を埋めて そっと言う。
 

「ヒロ。好きだ。」


亮太は 私の顔を 胸から引き上げると そっとキスをした。
 

優しく、そっと触れ合うキス。

亮太は 熱い視線で 私を見つめる。


何度か 唇を触れ合った後で 亮太は 深いキスをした。

 

寝転んで 抱き合ったまま キスを繰り返す。

亮太への愛しさが溢れて。


今まで 知らなかった愛しさに、少し震える私。

長いキスの後、亮太は 私の顔を見て
 

「初めて?」

と聞いた。

私が 微かに頷くと 

「俺も。」と言い
 

「ヤバい。すごく気持ち良い。変な気分になるね。」

と言って、私を強く抱き締めた。