でも素直になれない。

「大丈夫だよ。ちゃんと 線引いて 付き合っているから。」

と私は横を向いた。
 
「ならいいけど。」

と亮太は言って 少し 気まずい空気になる。

二人 同時に ドーナツを頬張り プッと笑ってしまう。
 


「真似しないでよ。」

私が言うと、
 
「そっちこそ。」

と亮太も笑った。
 


うまく 心配を 伝えられない亮太と 心配を 喜べない私。


あまりにも未熟で。

慣れてなさ過ぎて。


思いだけが 空回りしてしまう。