美佐子の話すことは、私の 知らない世界。 想像することも 難しいけれど。 美佐子の主張する カッコ良さに 私は 共感できないけれど。 それでも 美佐子と過ごす時間が、私は好きだった。 薄暗い『野ばら』の2階。 コーヒーと煙草の匂い。 美佐子と話した 秋の放課後。 私の心に、強く刻まれた時間。 古い喫茶店を見ると、胸が痛くなるくらいに。