「単刀直入に聞く。片桐詩央は如月陽翔でしょ?」
みっちゃんは鋭いな。
わかってしまったか。
「そうだよ。詩央くんは陽翔くんなの。でも詩央くんは陽翔くんじゃない」
「何よ、それ。本当はどっちなのよ」
「詩央くんは陽翔くんを演じてる。デビューしてからずっと。本当は詩央くん、すっごく弱くて脆い人なの。ずっとプレッシャーに押し潰されそうで...見ていられなかった。どうしても力になりたかった。だからずっと黙ってた。ごめん...」
みっちゃんは俯いた私の肩に優しく手を置いた。
顔を上げ、視線が交差すると、みっちゃんはかすかに微笑んだ。
「みっちゃん...?」
「あたし、最初からおかしいな、なんかあるなって思ってた。キラキラアイドル好きのことりがあんな病弱男に構う理由ないもんね。で、片桐くんが登校してた時にちらっと見ちゃったのよ、あんたたちのこと。マスク外したら完全に如月陽翔だった。驚きよりやっぱりそっかって分かって温かく見守ることにした。でも、もうそれも...ムリ...だね」
みっちゃん...。
私のことを思って見守ってくれてたんだ。
バカだから何にも気づかなかった。
「どうなるか分からないけど、最後まで付き合ってあげなよ」
「みっちゃん...」
「なんか屁理屈野郎っぽいけど、ことり嫌いじゃないでしょ?」
私は大きく頷いた。
嫌いなわけない。
好きだ。
大好きだ。
大大大好きだ。
陽翔くんの光を浴びて出来る影なのかと思っていたけど、詩央くんは影なんかじゃない。
陽翔くんが私の太陽なら、詩央くんは月だよ。
毒舌だし、素直じゃないし、優しくもないし、心がガラスで出来てる繊細ボーイ。
だけど、暗闇の中でも輝きを放っている。
私はその光に導かれた。
そして、出逢えた。
その光に翻弄されながらも、その光を目指して歩いて来られた。
だから私は最後の最後まで詩央くんを助けるよ。
守るよ。
そう、誓います。
「私...頑張る」
「うん」
みっちゃんは鋭いな。
わかってしまったか。
「そうだよ。詩央くんは陽翔くんなの。でも詩央くんは陽翔くんじゃない」
「何よ、それ。本当はどっちなのよ」
「詩央くんは陽翔くんを演じてる。デビューしてからずっと。本当は詩央くん、すっごく弱くて脆い人なの。ずっとプレッシャーに押し潰されそうで...見ていられなかった。どうしても力になりたかった。だからずっと黙ってた。ごめん...」
みっちゃんは俯いた私の肩に優しく手を置いた。
顔を上げ、視線が交差すると、みっちゃんはかすかに微笑んだ。
「みっちゃん...?」
「あたし、最初からおかしいな、なんかあるなって思ってた。キラキラアイドル好きのことりがあんな病弱男に構う理由ないもんね。で、片桐くんが登校してた時にちらっと見ちゃったのよ、あんたたちのこと。マスク外したら完全に如月陽翔だった。驚きよりやっぱりそっかって分かって温かく見守ることにした。でも、もうそれも...ムリ...だね」
みっちゃん...。
私のことを思って見守ってくれてたんだ。
バカだから何にも気づかなかった。
「どうなるか分からないけど、最後まで付き合ってあげなよ」
「みっちゃん...」
「なんか屁理屈野郎っぽいけど、ことり嫌いじゃないでしょ?」
私は大きく頷いた。
嫌いなわけない。
好きだ。
大好きだ。
大大大好きだ。
陽翔くんの光を浴びて出来る影なのかと思っていたけど、詩央くんは影なんかじゃない。
陽翔くんが私の太陽なら、詩央くんは月だよ。
毒舌だし、素直じゃないし、優しくもないし、心がガラスで出来てる繊細ボーイ。
だけど、暗闇の中でも輝きを放っている。
私はその光に導かれた。
そして、出逢えた。
その光に翻弄されながらも、その光を目指して歩いて来られた。
だから私は最後の最後まで詩央くんを助けるよ。
守るよ。
そう、誓います。
「私...頑張る」
「うん」



