「おい」



こ、こ、こ、この声は...。


頭上からの声に反応し、振り返ると...。



「ひー、ひー、ひか...陽翔くん」


「君、オレのこと知ってんだ?」


「も、も、も、もちろん。大ファンですっ!」



ヤバイっ。


私ついに幻と話しちゃってるよ。


統合失調症ってやつ?


心が病んじゃったの?


誰もいないからいいけど、いたら通報されてるよ。


ってか、なんかだんだん壁に追いやられてません?


ち、ち、近いんですけどっ!



――ドンッ!



私の顔の左側に雷が落ちた。


これは...壁ドン...?


うぎゃっ!


壁ドン!


陽翔くんの壁ドンだ!



「一般人はやっぱブスだな」






い、今なんと?


なんとおっしゃいました?



「ブスと馴れ合うつもりはない。ただ1つ約束しろ。オレのことは誰にも言うな。言ったら......殺す」



そういうと、彼はスクバを持って教室を飛び出していった。