「こらっ!」


「ぎゃばっ!」


「また寝ようとして。あたしが怖いの分かってるんだよね?」


「あ、はい。十分理解しております」


「なら、真面目に勉強せーいっ!」


「すみません...」


「謝るのは簡単だよね。だから、ペナルティとして漢検2級対策プリントA41枚やって来てちょーだいね」



うわ、ほんとに...?


またまた最悪。


ってか最近最悪なことしか起きてないよ。


全部詩央くんのせいなんだからね!


と、彼に目を向けると背中が小刻みに震えていた。


これはもしかして...笑ってる?


私で笑ってくれるなんて、ありがたやの極みですよ!


よし、この調子、この調子!


このままどんどん彼の心を盗んじゃえ。