「あの...」



私は声に反応して秒速1メートルで顔をあげた。



「お昼休みに校内を一緒に回ってくれませんか?僕転校してきたばかりで場所分からなくて...」


「もちろんいいに決まってるよぉ」


「ではよろしくお願いします」



うっひゃー!


病弱設定の陽翔くんに話しかけられちゃったよぉ。


あぁ、もうヤバイ。


今死んでもいいくらい幸せ。


ま、死ぬつもりはないけど。


たっぷりお話しするまで死ねないよぉ。



「あの病弱くん、二葉さんがタイプなの?」


「変人オーラ一緒だし、お似合いかもね」



お似合いですとぉ?!


嬉しい!


嬉しい!


嬉しさマックスとき103号!


早く昼休みになれ。


早く昼休みになれ!


早く昼休みになれっ!


と魔法使いのように願い続けながら私は昼休みまで過ごしたのだった。