恋泥棒の犯行予告


「ど…どうせ圭斗は気付いてないだろうし…別に今はいいの!!」


思ったより大きな声が出てしまった……。


顔がどんどん熱くなりはじめて、しまいには目の前がくらくらする。

訪れた静けさに気まずさを感じて顔を上げると、心底つまらなそうな顔をした日世と視線が絡んだ。


「なんだ、結局好きなんじゃん。真っ赤だよ」


ふっと笑い私の頬を軽くつねったあと、何事もなかったかのようにシャーペンを走らせる日世。


その後も私が質問をして、日世が答えて。

私が質問されて、答えて。

なんてことない日常の1コマを過ごした。