ベッドの上で眠る姫を放置して解き始めた問題は意外と強敵で、いつのまにか時計の針は夜8時を指していた。 「おい六花。いい加減起きろって!」 六花が抱き締めていた布団を引き剥がすと、はずみで六花が床に転げ落ちてしまった。 背中を打ち付けられた衝撃で目が覚めたらしい六花は、あたりを見回してからガクンと項垂れた。 「日世、なんで起こしてくれなかったの?」 「六花、なんで起きてくれなかったの?」 俺の顔からにじみ出ていた苦労や呆れを六花は汲み取ってくれたらしい。