恋泥棒の犯行予告



辺りが暗くなってきた頃、やっと家に辿り着いた。

玄関を開けても誰の声もしない。

今日母さんは遅番で、父さんは出張、海世はついこの間自分の家に帰ったところだ。

制服のネクタイを緩めながら2階の自室へと向かう。

扉を開けて、ふと違和感。

ベッドの布団が、心なしか盛り上がっている。

服を中に詰め込んだ覚えもないし、朝変な形を残して起きた覚えもない。

となれば。