先生が、特別にね、と言って取り出した一枚の紙切れ。 学年全員の順位と得点が書かれていて、3番目に俺の名前を発見した。 「ここ」 と、一番上を指差して2回机を鳴らした。 1位 不破島 有 581点 「3教科で19点しか落とさないような子でも、将来の夢なんてないって言ってたよ。強いていうなら専業主夫になりたい、だって」 今の環境はあの子にとっては面白くないだろうね、と先生が漏らした時、職員室の扉が勢いよく開いた。