「今日はやけに素直だね。なんかやましいことでもあるの?」 「失礼な! 私はいつも素直だよ!」 私の気持ちが日世にもうつったのか、同じように口許が緩んだ。 「心配してたんだ。もう六花は来てくれないんじゃないかなって」 「なんでよ」 「あんなことしたら、フツーは驚くでしょ」 そりゃあ、まぁ、ね。 「別に嫌でもなかったし、そんな気に病むことないでしょ。気の迷いなんて誰にでもあることだよ」