「まぁ、いいよ。化学でいいんだよね?」 「察しがおはやく感謝申し上げます」 日世は自分の勉強机、私は小さい机を出して床に座る。 その図はさながら日世の横で説教をされているようだ。 「明日の小テストは化学平衡…か。どこまでのバカ?」 遠慮なんてものを知らない。 口から飛び出した言葉はもはや暴言だ。 「大層なバカです」 「そっか。授業は聞いてた?」 「内容が全て呪文に聞こえ、知らぬ間に眠りについていました」 「そっか。強力な魔法だったんだね」