「何が目的?」


意味もなく日世がこんなことをするとは思えない。

いつもなら日世のイタズラなんて軽く流してしまうけれど、今回ばかりはそうもいかないのだ。


「私、彼氏いるんだけど」

「知ってるよそんなこと。ラブラブだもんな」

「じゃあなんで…」

「否定しないんだ?」

「それは……」


はっと息を飲む。


昨日、日世の前で圭斗のこと好きなところなんて顔くらいしかないと言ったばかりだったことを思い出した。


否定……しなきゃ。