家に着いた途端、電気もついていないヒナの部屋に放り込まれて服を渡された。
「俺の服だけどそれ着てて。制服土ついてるから」
さっきヒナに後ろから抱き着かれて、あまりの驚きにしりもちをついてしまったときについた土だろう。
はやく着替えろと言わんばかりにヒナが勢いよく扉を閉めた。
着た服は一回り以上大きくて、落ち着かない。
着替えたことを伝えると、視線を鋭く尖らせたヒナと目が合った。
思わず少しひるんでしまう。
「さっき六花のお母さんから連絡があったんだ。お父さんと喧嘩して六花が出ていったから探してくれないかって」
「喧嘩じゃない」
「そんなことはどうだっていいんだよ」
強く遮られて言葉が出なくなった。
「っちょ、いた、……」
いきなり距離を詰められ、後ろにあったベッドに倒れこんでしまう。
そのまま跨られて手首を強くひとまとめに握られてしまえば、身じろぎひとつすることができなかった。
「っ……、ひぅっ……、」
弾みで捲れ上がったTシャツの裾から覗く横腹を、熱い手が這う。
やめてと言っても、その手が私のからだから離れることはなかった。



