「ほんと騒がしい……」
「日世が手伝えば円満に済んだのに」
「きっと、それじゃダメな理由があるんだよ」
くいっと鼻を摘ままれる。
あ、もしかして、
「不破島くん、暁奈のこと好きなのかな?」
「さぁな」
「え、知らないの?」
「俺たちそんな深く詮索し合わないんだよね。適度な距離っていうか、放任主義っていうか」
へぇ。男の子ってそんなものなんだ。
暗い廊下を抜けると、居間で座っているおばあさんに出会った。
どうやら庭はおばあさんの目の前の空間のことらしく、花火と桶に入った真ん丸のスイカが置かれていた。
「こんばんは。お昼ぶりですね」
そう声をかけると、おばあさんはゆっくりとこちらへ顔を向けて優しく微笑んだ。
「そうですねぇ。みんな楽しそうで何より」
おじいさんは今、町の人と飲みに行っとるんよ、と嬉しそうに言った。



