隣で勢いよく腕が伸ばされる。 「ヒナ、お茶しよっか」 「は? 塾は?」 「いーのいーの。高校時代にしかできないことはやっておくべきだって」 勉強ばかりしてても脳みそ死ぬし、と言って、有は嬉しそうに電話で今日は体調が悪いため授業を休むとの旨を塾へ伝えた。 「まぁ男にも色々あるよな」 「だね。ありがと、有」 これでマイナス思考に傾くことはないだろう。