まぁそうだろうね、と言う暁奈の視線は、グラウンドを走り回るサッカー部の集団に向けられている。
「直接本人に確かめたの?」
「まだ……。本人に言っても否定されるだろうなぁと思って」
「まぁね」
今日その話をするために向こうの部活が終わり次第ここにきてもらおうと思ってるんだ、と言うと、暁奈はそれまでしかめていた顔を可愛らしいものに変えた。
「きっちり別れられたらお祝いしてあげる」
まるで、おもちゃを買ってあげると言われた、幼い子どものようだった。
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