「ほら、ボケッとしてないで。はやくルー入れるよ」 脇腹を細い肘でコツンと小突かれ、手のひらから鍋へとルーを落とす。 「ありがと」 寄りかかってきた熱に、じんわりと目頭が熱くなる。 あーあ。もうこれは重症だわ。