「はい、」 『二神? 私だけど』 「藤原? なんの用?」 機嫌が悪いのだろうか。 生憎、こっちもそんなに余裕があるわけじゃないんだ。 膝の上で眠る幼馴染みの髪を撫で、起こさないよう小さな声で応じる。 『六花、そこにいる?』 「散々泣いて寝た。いま俺の膝の上」 『そんなの聞いてないし』 口が悪い。 携帯の向こうで小さく舌打ちの音がしたのは気のせいだと思いたい。