放課後、誰もないない教室の一番後ろの席で黙々とシャーペンを走らせる。 やっぱりわからない。 何度も同じ問題で躓いて先に進めない。 だめだ……なんか涙出てきたし……。 「りーっか。超集中してんじゃん。俺がいるって気づかなかった?」 突然首元に回された男の子の逞しい腕。 ほどよく日焼けしていて筋肉も均等についたスポーツマンの腕だ。