毎年恒例、花火3000発。 色とりどりの花火が空に浮かんでは消えて、浮かんでは消えてを繰り返す。 どうせここで見られるのも今年が最後だし。 圭斗の手を引いて人混みから遠ざかっていくと、会場に始まりを告げるアナウンスが入った。 「六花、こんなとこで見えるの? 誰もいないけど……」 「私が何年この花火を見てきたと思ってるの。ここが一番の穴場なんだよ。誰も知らないけどね」