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「ちょっと待って沙彩!これ、丈が短すぎない⁉︎」
会場に到着すると、まずは男女に分かれて仮装の準備に入った。
私は沙彩が用意してくれた魔女の衣装を着たけれど、制服のスカートより丈が短くて思わず指摘してしまう。
「そう?こんなもんでしょ。外に出るわけでもないし!」
「それに肩も透けてるし」
「周りを見て愛佳!女子はみんな気合入ってるでしょ?」
沙彩の一言で周りを見渡すと、確かにみんな気合いが入っている。
警察官やナースといったコスプレをしている人もいる……けれど。
やっぱり私の格好の方が大胆に見えないだろうか。
それとも単に意識しすぎなだけ?
「沙彩の衣装の方が丈長くない?」
「気のせい気のせい。サイズの問題でしょ」
「いや、絶対に違う!」
沙彩の魔女は膝ぐらいまで丈があるのに、これはおかしい。
「せっかくのハロウィンだし楽しもうね!」
沙彩は私の言葉を流し、結局着替えることなくパーティーに参加することになった。
「これが女子の本気か……‼︎」
「ハロウィン最高だな⁉︎」
男子たちは女子ほど気合の入った仮装はしておらず、カチューシャをつけるだけの人もいた。
正直、私もそれぐらいが良かったのだけれど……!本当にスカートの丈が短くて気になってしまう。