こうなったら破れかぶれさ!
確かに私の一目惚れだもん!
きっぱり言ってやるとも!

「聡さん…私でよかったら付き合ってほしいんだけど…駄目かな?」
中学生みたいな告白だった…。
つい一年前まで本物の中坊だったじゃないか…

「うん いいよ。」考える時間もなくあっさりと…
はぁ~それだけなのかぁ~

「それじゃ…俺行くから また電話するよ」と3人分のコーヒー代金を支払って足早に店を出た。残された者はあまりの早業に驚く暇も無かった。

その日の夕方仕事が終わったナオミと清水銀座をぶらつこうと丸井の前を通りかかった時だった。見覚えのある白のジャケット綺麗に撫で付けたリーゼント 周りにケイの一団 聡はどこかの女子高生2人組をナンパしていた。
ナオミはヤレヤレとでもいうように…額に手を当てている。
逃出すような立場でもないし ここらは私の遊び場所でもあるんだから しら~とすれ違いざまに
「ご精がでますねぇ~聡さん…可愛いお姉ちゃん達だね」とからかって
通り過ぎてやった。
ふざけた男だよね…
OK貰って3時間後にナンパですから…ほんと手におえない浮気者。
その時点で、仕入れた情報は、関西の生れで中学生の時 清水に転校してきたらしい事 両親と3人暮らし 今は彼女が居ないらしい こんな程度だった。