「本城、東京に彼氏いるの?」

他愛ない会話の流れで 聡が聞く。
 
「どうかな。」

美咲がはぐらかすと、
 
「あっ。その感じはいるな。」

と聡は苦笑した。そして、
 
「やっぱり一流大学の奴?」

と聡は聞く。
 


「秘密よ。」と美咲が答えると
 
「チェ。スゲーな。」と聡は言う。
 
「どうでもいいじゃない、そんなこと。」

美咲が サラッと言うと、

「何かさ 本城、勝ち組って感じだよな。スゲー綺麗になったし。テレビに出てくる 女子アナみたいだよ。」

聡はしんみりと言う。

美咲は 声を出して笑ってしまう。
 


「そんなことないって。横山君と変わらないよ。同じだって。」

美咲は笑いながら言う。
 
「そういう所も違うよ。優秀なこと、鼻にかけてないし。」

と聡は言った。