「和哉。ありがとう。」


二人で残された美奈子は、和哉に言う。

「俺こそ。美奈子、これからも宜しくな。」

和哉は、そっと美奈子の手を取り言う。



和哉と出会い 和哉を愛したことで、美奈子は 今まで気付かなかった たくさんの愛を知った。


両親の愛、麻有子達の愛、そして和哉の愛。
 


自分は どれだけ みんなに愛されていたか。

どれだけ 幸せだったか。


当たり前に 生活していたけれど。



いつも みんなに守られていた。


和哉を愛したことで、美奈子は 気付くことができた。