明るくて穏やかな和哉の家族に、麻有子達は 安心し。

和哉の家族は、謙虚で 親しみやすい麻有子達に安心していた。


お互いの家族の 好意を感じて、美奈子は 胸を熱くする。

そっと和哉を見ると、照れた顔で微笑み返す。
 


全ての幸せは 和哉だと、美奈子は思った。

美奈子の人生を 鮮やかに彩ってくれた和哉。


照れ屋で、言葉では言わないけれど、和哉の笑顔から、美奈子は同じ思いを感じていた。

 



2月中に 古い家を解体し、新しい家の 建築が始まった。


その間、美奈子は 和哉のアパートに住む。

父と母は、家に近くに アパートを借りた。
 


父と母の仮住まいに、別荘を 使ってほしいという 廣澤家の申し出を、父は断った。
 

「いくらなんでも。それじゃ、けじめが無さ過ぎるだろう。」

と言う父に、
 
「私、アパート暮らしって してみたかったの。」

と母は のん気なことを言って 父を驚かせていた。



新しい家の完成は 夏頃になる予定で、和哉の 夏休み中には 引越しができるだろう。


智之と麻有子の好意を 受け入れた家族。


みんなが それぞれの責任を感じていた。