徐々に美奈子は、和哉の部屋で 休日の朝を迎えるようになっていった。


いつまでも 両親に黙っていることもできずに、美奈子は 彼ができたことを母に話した。


「どんな人なの。一度、うちに連れてきてよ。」

母は 心配そうな顔で言う。

「中学の先生。ちゃんとした人だから。そのうちパパとママにも紹介するよ。」


少し照れながら言う美奈子に、

「美奈ちゃん、騙されやすいから。心配だわ。」

と母は まだ不安な顔で 美奈子を見る。


「大丈夫だよ。私、もう大人だから。」

と笑顔で答える美奈子。