食事をして、その後少しドライブして。


和哉は、美奈子が思っていた通りの 実直な性格だった。


生徒のことを 一生懸命話す和哉に、
 

「小島先生、どうして教師になったの。」

と美奈子は聞く。

「中3の時の担任の先生が、すごく良い先生で。色々、助けられたから。自分もそうなりたいって思って。」


少し照れながら 話す和哉に、美奈子は温かく頷く。


「小島先生、生徒に人気があるでしょう。」

美奈子が言うと、

「そんなことないですよ。今の子供は 難しいから。熱意むき出しだと 嫌がられるし。」

真面目に答える和哉に、美奈子は笑って


「熱血教師でしょう、小島先生。」と言う。

「いや、クールなサラリーマン教師です。」

と答える和哉。


ケラケラ笑う美奈子を 熱く見つめて、

「これからは、美奈子先生に 熱意を向けます。」と言った。


ハッとする美奈子に、


「俺と付き合って下さい。」

と和哉は言う。

「ありがとうございます。」

と美奈子が頷くと、和哉は ホッとした笑顔になった。