麻有子が大好きと言った 優しい時間。

お母様もお姉様も、温かな心で 回りを包んでくれる。


だから麻有子は どんな努力も 苦にならないと言っていた。



美奈子の心も、優しい気持ちで満ちてくる。



美奈子の周りに、こんな日常はない。

もっと慌ただしくて、生活に追われていて。


豊かな人だけが 手にできる日常。

憧れるけれど。


美奈子は、時々でいいと思ってしまう。

上品過ぎて。豊かすぎて。


それに自分は 麻有子のような努力をしていないから。