「見ないで」


「もう、私は、綺麗じゃない」


彼女は美しかった。


彼女の艶やかな長い漆黒の黒髪は彼女の美しさそのものだった。


彼女のその美しさを汚したのは、彼女の美しさに惹かれた、誰でもない、この私。


彼女の美しさを奪った私の罪は、私に重くのしかかり、今も傷は癒えないままだ。