まず、鮎川先輩は私たちに希望楽器を聞いた。
「ベースです。」
瀬名くんは迷いもなく言った。
「え、なんで?私、そんな話聞いたことないけど。」
「ずっとやってみたかったんだよ。なんか、縁の下の力持ちって感じで、実はすごく深い楽器だから。」
「何カッコつけてんだ。言ってることめちゃくちゃ普通なんだけど。」
瀬名くんと東城さんはどうやら幼馴染だそうで、会話の雰囲気からそれが伝わってくる。
「私はボーカルがやりたいです。歌は他のどれより個性が溢れる立派な楽器です。」
東城さんも迷わず自分の思いを語った。
私といえば。
「あの、何も楽器分からなくて…。」
え、といった表情でこちらを見る瀬名くんと東城さんに対して、鮎川先輩は表情一つ変えずこちらを見ていた。
「そっか。じゃあ、とりあえず全部触ってみる?うーんと、このままで行くとドラムをやってもらわないと成立しないんだけど。あ、もしかして俺、全員入部してくれる前提で話してる?ごめんごめん。」
鮎川先輩は笑いながら立ち上がった。
「ベースです。」
瀬名くんは迷いもなく言った。
「え、なんで?私、そんな話聞いたことないけど。」
「ずっとやってみたかったんだよ。なんか、縁の下の力持ちって感じで、実はすごく深い楽器だから。」
「何カッコつけてんだ。言ってることめちゃくちゃ普通なんだけど。」
瀬名くんと東城さんはどうやら幼馴染だそうで、会話の雰囲気からそれが伝わってくる。
「私はボーカルがやりたいです。歌は他のどれより個性が溢れる立派な楽器です。」
東城さんも迷わず自分の思いを語った。
私といえば。
「あの、何も楽器分からなくて…。」
え、といった表情でこちらを見る瀬名くんと東城さんに対して、鮎川先輩は表情一つ変えずこちらを見ていた。
「そっか。じゃあ、とりあえず全部触ってみる?うーんと、このままで行くとドラムをやってもらわないと成立しないんだけど。あ、もしかして俺、全員入部してくれる前提で話してる?ごめんごめん。」
鮎川先輩は笑いながら立ち上がった。
